ムスリム帝国が強かったころのアラブの気候


地球規模で6世紀〜11世紀が温暖。12世紀〜19世紀が寒冷というのは大体判っている。
細かい地域別に、どこが温暖で降水量がどのくらいあったのかとなると、なかなか資料は見つからない。

温暖期だと赤道付近の上昇気流が強くなるので、赤道低圧帯が強まり、中緯度高圧帯が高緯度側に押し上げられるはず。

中緯度高圧帯が通っているあたりというのは、基本的には乾燥した気候で、現在の北アフリカやアラビア半島はもろにそれにあたるが、温暖だった中世の頃、中緯度高圧帯がもっと高緯度側にずれていたとしたら、北アフリカやアラビアは今よりもかなり降水量は多かったはず。

産業が農業主体だった時代に不毛の砂漠に大帝国が出来るはずはなく、高い農業生産力を出せるだけの降水があったのだろう。

と思って調べてみると、ローマ帝国分裂後の西ローマ帝国は、イタリア半島本土では麦が取れなくてオリーブを作ってたそうだ。で、麦はコルシカ島や北アフリカから運んでいたらしい。その頃はエジプトやシリアが穀倉地帯だったとも。

ペルシャはムスリム帝国に征服された時にイスラム教に改宗。
初期のムスリム帝国はイスラムに改宗すればみな平等に扱ったが、後にはアラブ人を優遇に変えたので、ペルシャ人であるイランは、歴史的にはイスラムの盟主というわけではない。

なのに今ではイスラム原理主義の総本山ってことになっている。
そのことが気に入らないイスラム教徒ってのは、けっこう居るんじゃないかと思われる。

ペルシャの隣あたりのカスピ海から黒海にかけたあたりに中世の時代、ハザール汗とかハザール帝国とか呼ばれる国があったそうで、教科書読んでる限りでは全然出てこない固有名詞だが、現在のアシュケナジー・ユダヤの大部分はこの国の出身なのではないかという説がある。

ハザールは、ムスリム帝国とビザンツ帝国(東ローマ帝国)に挟まれて、イスラムとキリストとどっちに付くんだと迫られて、どっちでもないユダヤに改宗しましたという事件があったそうだが、本当かどうかはよく判らない。

ハザールの統治者はカーンと呼ばれていたので、これだとモンゴルなんかの遊牧民族に近い。
言語はペルシャ系に近かったようでもある。

イスラムにもキリストにもいい顔して、ユダヤ教徒で、モンゴルっぽくもありペルシャでもあるというわけわからん国だが、アシュケナジー・ユダヤの発祥の地が本当にここなのだとしたら、ユダヤの節操のなさや、イラン革命前までは、イラン(ペルシャ)は中東で最も多くユダヤ人が住んでいたことにもなんとなく納得がいく。

ムスリムが比較的他の宗教にも寛容だったのに対し、当時のカトリック教会は権威的で他の宗教に対して排斥的。そのためキリスト教圏はギリシャ文化に否定的だったのでギリシャの錬金術を引き継がなかったが、アラブ人はギリシャ文化を熱心に研究したので、アラブ錬金術として化学が発展した。

つーか、当時の西ヨーロッパが農業生産力が貧弱でビンボーで、化学だの文化だのどころじゃなかったってのが本音かも知れない。

ムスリム帝国はインドと盛んに貿易した。ってことはそのころの天竺ってのはとても栄えていたはずで、唐から三蔵法師がわざわざ学びに行ったのはもっともということか。

密教は三蔵が持ち帰ってきたのが発祥だったような気がするが、化学的・呪術的な要素が多い密教が、アラブ錬金術の影響を受けているのだとしたら、当時栄えていた文化のつながりってやつで納得が行く。

アッバース朝ムスリム帝国を滅ぼしたのはモンゴル帝国。
モンゴルは、気候が寒冷化した際に食料を求めて南下してきた勢力。
同じ頃に日本では、貴族文化が衰退して武士階級が台頭する。

鎌倉以降の仏教から密教的な要素が少なくなったのは、ムスリム帝国が滅ぼされて、アラブ錬金術の発展が止まってしまったから最新の化学が入ってこなくなったってことか?

なんか貴族文化だからきらびやかな密教で、武家社会だからシンプルな禅宗みたいなイメージを持っていたが、遠くアラビアの地の興亡が関わっていたんですなぁ。
この時代から世界は既につながっていたというのはなかなかに驚くべきこと。

昔はキリスト教圏よりもイスラム教圏の方が断然栄えていて進歩してましたなんてことは現代の教科書にはほとんど書いてないが、物証を辿っていくと中世の温暖期は明らかにイスラムの方が栄えていたようだ。

それがひっくり返ってしまったのは寒冷化による気候変動のせいなんだろうけど、人類の航海術が発展した時期と、欧州の食料生産高が上がった時期が一致していて、かつ、外洋貿易が重要な時期に大西洋に乗り出し易い位置を占めていたってことが、その後の欧米の繁栄に繋がっているんだろう。

ってことは、温暖化が進行すると欧米の覇権ってのはゆらぐことになるのかね?
だとしたら白人連中が温暖化は破滅的だと騒ぐのはごもっともだということになる。
逆にアジアの我々は温暖化を喜ぶべきなのかも知れない。

ユダヤ人は土地に執着しないで都合が悪くなった土地はあっさり捨てて移動するから、温暖化しても生き残りそうだ。実際ブラジルに利権確立してるし準備は怠りないのだろう。

やはり日本はユダヤについていくべきなのだろうか?